Vol.12 『自分のやりたいことを大切にしよう』

ケン先生からとっても大切なあなたへの贈りもの

はヨガを始める前から、登山やサーフィン、乗馬などさまざまなアクティビティをしていました。自分を見つめることや自然と共存すること、体の使い方など、そこで得た経験はヨガの教えをより理解しやすくしてくれました。

そしてヨガを学んでいくうちに、自分のまわりで起こるものごとの味わい方が変わりました。たとえば乗馬をするとき、馬が言うことを聞かないと怒るのではなく、ヨガで学んだ忍耐力や包容力を応用すれば、馬とのコミュニケーションがよりスムーズにできるようになったのです。

現代に生きるみなさんにも、仕事や趣味など、ヨガの他にも自分がやりたいと思っていることがたくさんあるでしょう。でも、ヨガを始めて2~3年すると、夢中になるあまり、自分のやりたいことをやめてしまうという人も少なくありません。ヨガ的な考え方の限られた世界に閉じこもると同じ価値観の仲間たちに囲まれて安心できますが、あるとき、自分はなぜヨガを始めたのかという目的とのギャップに気づき、疑問を感じることもあるかもしれません。

ヨガと自分のやりたいことの接点を上手に保てば、自分らしさを失うことなく、ヨガと向き合うことができるのです。

そのためには、なぜ自分がヨガをするのか、ヨガをすることで自分がどう変化するのかを再認識することが大切です。

前回の連載でもお伝えしましたが、自分のヨガをできるだけ早く見つけ、生き方のなかで活用していきましょう。そして、自分のヨガスタイルをうまく応用して、オンリーワンの人生を生きましょう

ヨガの練習方法や哲学書の解釈の仕方なども、すべて自分を基本に考えてみれば、より明確になるはずです。

私のまわりには、社長として責任を持つ立揚の方や、ダンサー、ミュージシャン、エンターテイナーとして活躍する方など、さまざまなバックグラウンドの生徒さんがいます。クラスが終わったあとにお茶をしたりしてコミュニケーションをとっていると、自分が体験していないことを知ることができ、そこからたくさんのことを吸収できます。

自分の心の風通しをよくしていれば、まわりからいろいろなものが入ってきます。そして、自分のなかでベースを確立していれば、まわりの人々とぶつかり合うことなく、融合できるのです。

やりたいことや好きなことはどんどんやってみましょう。そして、今自分のいる場所で、できるだけまわりの人々と融合しながら、自分らしく生きていきましょう。

そのように見つけた自分の生き方でも、事情や状況によっては、やむなく手放さなくてはならないこともあります。それを苦しいと感じると辛くなりますが、自分で変えられないものごとは素直に受け入れると次の明かりが見えてきます。

でも、どうしても辛くて前に進めないと感じたら、いつでも私があなたを応援していること、そしてあなたの幸せを願っていることを覚えていてくださいね。

愛を込めて ケン

ヨガジャーナル日本版 Vol.16 (INFOREST MOOK)日本を代表するヨガ指導者であるケン・ハラクマ先生が、すべてのヨギ& ヨギーニに贈る、心温まる言葉のギフト。

ヨガジャーナル日本版 Vol.16 p.23より

『ケン・ハラクマ先生からあなたへの言葉の贈り物』連載バックナンバーに戻る

ケン先生の連載が待望の書籍化!本書だけのスペシャルコンテンツも掲載。悩める現代人の気持ちを解きほぐす、ココロにすっと染み入る言葉をぎゅっと一冊に!

LINEで送る
Top