Vol.13 『食べて寝ることは、エネルギーの源』

ケン先生からとっても大切なあなたへの贈りもの

3月11日に起こった東日本大震災では、多くの尊い命が犠牲になりました。2ヶ月が過ぎた今でも大きな爪痕を残し、被災地にも、そうでない場所にも、ある種の閉塞感が漂っているような気がします。

このような状況を打開するためにも、今だからこそ「食べる」ことと「寝る」ことの大切さを、見直しみてはいかがでしょうか。

このふたつはとてもシンプルなことではありますが、食べることも寝ることも、私たちに活力を与え、健康を維持してくれる人間の営みの基本です。

食事を美味しいと感じながら味わい、きちんと消化・吸収をして体に必要な栄養分をきちんと蓄えることは、サバイバルな状況になったときでも、生き抜くためのエネルギーになります。

また、しっかりと一日の疲れを癒し、翌朝新たなスタートを迎えることができるように睡眠のクオリティを向上させることは、前へ進んでいく精神力を養ってくれます。

しかし、不安や心配で心がいっぱいになると、食べたり寝たりすることでさえむずかしくなるでしょう。そんなときには、ヨガの知恵を活用して、体を気持ちよく動かしてみましょう。

背伸びをしたり、体側をストレッチしたり、簡単なポーズでよいので、体を動かして活性化させると、食欲もわき、快眠を導いてくれます。

ヨガは、健康を維持し、気持ちを前向きにしてくれるものです。これからは、生きることのベースとなるヨガが、もっと意味をもってくるのではないでしょうか。

もし自分の身近に苦しんでいる人がいるなら、一緒に食べる時間を過ごしたり、手のひらで背中をやさしくさすったりしながら、食べることや寝ることの大切さを伝えましょう。それは、前向きに生きるという活力を取り戻すひとつのきっかけとなるはずです。

それでも、なかなか食べたり寝たりできないことがあるでしょう。私ももちろん、そのようなときがあります。でも、いつかできるように、その大切さを心に留めておくことが大事なのです。

きちんと食べて、寝て、心身ともに健康に、前に向かって生きること-
私と一緒にこの思いを抱き、一歩一歩進んでいきましょう。

愛を込めて

ケン

ヨガジャーナル vol.17―日本版 特集:体の硬い人のためのヨガ (saita mook)日本を代表するヨガ指導者であるケン・ハラクマ先生が、すべてのヨギ& ヨギーニに贈る、心温まる言葉のギフト。

ヨガジャーナル日本版 Vol.17 p.25より

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